巨大分子解析研究センターについて

概要

 巨大分子解析研究センターとその前身は、創設以来、大型分析機器を用いた各種物性データの測定・構造解析を行い、物質科学に関する研究と教育の発展に貢献してきました。

 本センターの前身である化学機器分析センターは、理学部化学教室の4部門の共通測定室が理学部附属設備として官制化され、1978年に設立されました。さらに、1985年には独立した建物が建設され、大学院重点化に伴い、1998年には理学研究科附属化学機器分析センターに移行しました。その後、学内外の支援を得ながら組織および設備の拡充と環境整備が進められ、2004年には理学研究科附属巨大分子解析研究センターの解析研究部門に組織改編されました。これと共に本センターには実験研究部門が設置され、有機分子触媒による選択的不斉合成反応や有機金属触媒を用いた新合成反応の開発、さらに、複雑な骨格の天然有機化合物・生理活性化合物の高効率合成法を開拓しています。この組織改編後も解析研究部門は機器分析センターとしての役割を果たしており、核磁気共鳴(NMR)装置や質量分析装置、X線構造解析装置など、最新鋭の各種測定機器を揃え、理学部・理学研究科内にとどまらず、他研究科や他大学に対しても研究支援業務を行っています。

 2002年からは21世紀COEプログラム「大分子複雑系未踏化学」やグローバルCOEプログラム「分子系高次構造体化学国際教育研究拠点」が採択され、その後の国際化拠点整備事業「グローバル30」と「キャンパス・アジア」を含む様々なプロジェクト型教育・研究活動の支援を行う役割を担ってきました。また、学内の研究教育基盤技術センターに設置されたテクニカルサポートセンターの取り組みにも参画し、分析機器を学内外への利用に供しています。

 2011年には本学の設備整備マスタープランに基づく大型特別機器整備費により、800MHz NMR装置が理学研究科に導入され、本センターがその管理・運用を行っています。この設備は東北地区最大級で固体・液体サンプルが測定可能な唯一の大型NMR装置であり、同ブロックに開放し、連携共同利用設備として活用されています。2012年7月から開始された文部科学省の先端研究設備共用ネットワーク「ナノテクノロジープラットフォーム事業」に参画し、産学官の利用者に対して機器分析支援を行っています。特に800 MHz NMRの外部共用率は約8割と、外部への貢献が着実に進んでいます。このように本センターは最先端分析機器を備えて、学内外の教育・研究の発展に寄与しています。

アクセス

〒980-8578 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉6-3(受付時間:平日9:00~17:00)

JR仙台駅西口からのアクセス

  • 車・タクシー…約15分
  • 電車…地下鉄東西線「八木山動物公園行き」乗車/「青葉山駅」下車、「北1」出口から徒歩5分