機器の紹介
核磁気共鳴
- 重水素化溶媒に溶かした試料の核磁気共鳴吸収を高分解能で測定する。
- 非破壊のままで、化合物中の水素、炭素などの配列や立体構造の解析を行うことができる。
- 一次元測定のほか二次元測定も行える。
- 薬物、天然物などの有機化合物の構造解析や高分子化合物の物性研究に利用されている。
質量分析
- 試料分子をイオン化し、生成したイオン種を質量対電荷比によって区分、計測することで得られる「マススペクトル」を測定するための装置である。
- 試料分子の分子量及び分子組成の決定に役立ち、有機化合物等の同定や構造決定等に利用されている。
- 複数のイオン化法があり、試料によってイオン化法を選択する。
X線結晶構造解析
- 単結晶にX線を照射すると3次元の回折斑点が得られる。
- その位置と強度から結晶中での3次元構造を解析することができる。
- 分子の微細構造(結合距離・角度等)のみならず、結晶中での分子配列を決定することができる。
- 迅速CCD-X線装置(Mo線源、Cu線源)により、微小結晶(~0.1mm)を短時間で測定でき、巨大分子や不安定分子の構造解析が可能である。
CHN分析
- 粉末又は液体試料を燃焼、分解しH2O、CO2、N2ガスとし、 それぞれのガスを熱伝導度検出器で定量し、CHN含有量を測定する。
- この分析は試料の純度の確認や元素組成の決定に利用されている。
ハロゲン・硫黄分析
- 化合物のハロゲン(フッ素、塩素、臭素、ヨウ素)および硫黄の含有量の決定に利用されている。
- 試料を燃焼分解してガス化した成分を捕獲吸収し、その成分をイオンクロマト法で検出測定する。
プラズマ発光分析
- 高温のアルゴンプラズマ中に試料溶液を噴霧し、生成する励起原子や励起イオンが発する光の波長と強度から、 試料中の微量の金属元素および一部の非金属元素の定性分析及び定量分析が行える。
- 生体物質、機能性物質、環境試料などの微量成分分析に利用されている。